みなさん、こんにちは
キャリアサバイバルの松岡大介です。
今日のブログでは「部下の育成が加速する○○の振り返らせ方」についてご紹介します!
この○○めちゃ気になりますよね〜。
ということで早速、お答えをご紹介すると「○○=経験」です。
つまり今日のブログでは、「部下の育成が加速する経験の振り返らせ方」をご紹介します。
と経験の振り返えらせ方と伝えると。。。

具体的な振り返りの仕方なども後半にはご紹介しますので是非、最後までお付き合いください!!
- 同じミスを何回も繰り返す社員がいる
- 注意しても反省の弁は口にするもののあんまり伝わっていない気がする
- お客様からのクレームが最近増えてきている
- なんだか成果が今ひとつ伸びていなくて悩んでいる
- 部下育成をするにも、なかなか一人一人に対してかける時間がない
はい、実はこれら全て昔の私の悩みでした。
本当に部下育成って永遠のテーマですよね。
どこかに放っておけば勝手に学んで、勝手に育って、成果を作ってこれる優秀な人材いないかな・・・とアホみたいなことばかり考えてた自分もいます。
もし、読者の皆様も私と同じようなお悩みを抱えていらっしゃれば、是非本記事を最後までお付き合いくださると嬉しいです。
なぜなら、今回ご紹介する内容は部下の経験を上手く学習させ、個人だけでなく組織全体の成長を作っていく方法だからです。
ちなみにこれは私が新卒採用で入社した人事コンサルティング会社で、実際に使われていた手法で東大卒の敏腕マネジャーからたっぷりしごかれ・・・学ばせていただいた内容です。
経験の4つの種類
経験を学びに活かす具体的な方法をご紹介する前に、経験についても学びを深めていただきます。
1つ1つご紹介していきますね!
以下が経験の4分類です。
| 成功経験 | 失敗経験 | |
| 意図した行動 | 意図して行動した結果 得られた成功経験 |
意図して行動した結果 得られた失敗経験 |
| 偶発的な行動 | 偶然訪れた機会に行動した結果 得られた成功経験 |
偶然訪れた機会に行動した結果 得られた失敗経験 |
意図して行動した結果なのか、そうじゃないのかという軸と、成功経験だったのか、失敗経験だったのかという軸でマトリックスにするとそれぞれ4つの分類に分けることができます。
それでは、それぞれの内容を営業を例にご紹介しましょう。
1、意図して行動した結果、得られた成功経験
新規のお客様への訪問の際にラポール構築に注力をした結果、ご成約を頂戴した
2、偶然訪れた機会に行動した結果、得られた成功経験
お客様との会食中に昔お取引があったお客様に遭遇し、また取引が再開することとなった
3、意図して行動した結果、得られた失敗経験
新規のお客様への訪問の際にクロージングに注力をした結果、クレームに繋がってしまった
4、偶然訪れた機会に行動した結果、得られた失敗経験
お客様との会食中に昔お取引があったお客様に遭遇し、自社の悪評を既存客の前で言われてしまった
それぞれ似たような経験であっても、得られることや学べることが違いますよね。
折角の学びの機会何にも関わらず、こういう機会を上司が”ファインプレーや!ナイス!”とか”運が悪かったな〜、残念!”だけで済ませてしまっては、学びという観点からしても大変もったいないです。
ぜひ、それぞれの経験から学びを抽出しましょう。
経験を学びに活かす、経験学習サイクルとは
経験を学びに活かす方法として有名なのは、マサチューセッツ工科大学のデービッド・コルブ氏が提唱した経験学習サイクルです。
経験学習サイクルとは「経験から学び成長するためのフレームワーク」とも言われ、経験したことを着実に自己の成長につなげるための手法です。
その経験学習サイクルを回す手順は具体的に4つあります。
2:内省的な観察
3:抽象的な概念化
4:積極的な実験
良い経験を積み、経験を振り返り、そこから教訓を引き出し実践する。
この繰り返しがビジネスパーソンとしても成長を加速させます。
経験は学びの種です。経験を無駄にしないために「経験学習サイクル」を回すことを意識して取り組むことが重要です。
では、早速1つ1つ具体的に見ていきましょう。
具体的な経験とは
なので、この4つの経験をバランスよく得られることがとても重要だと私は考えています。
なので、たった1つだけ、1日の目標を立てることをやってみるのがオススメです。
いつもと少し違う行動が偶発的な経験にも繋がるのです。
具体的な経験を得るためには、1日の目標を決めましょう。
とは言っても、何も大それた目標や突飛な目標を立てる必要はありません。
ほんの少し、いつもと違った行動を取ることで、それに付随した偶発的な経験や出会いなどその他にも良い影響が広がっていくでしょう。
内省とは
内省とは、経験したことの詳細を振り返ることを指します。英語で言えば「リフレクション」です。
でも、なかなか実践はな〜難しいのよね〜
多くの人に「振り返りは大切だと思いますか?」と質問をしたらきっと”YES”とは答えるでしょう。
しかし、実践していますか。と聞くとなかなかYESと答える方は少ないかもしれません。
ただ、これは部下も同じです。
折角、会社に日報を書く文化があったとしてもいい加減に記入してしまっていたり、単なる作業になってしまっている人は少なくありません。例え、1つ目で具体的な経験をたくさんしたとしても、振り返りがおざなりでは学びが抽出できませんので成長に繋がることはありません。
概念化とは
概念化とは一つの学びを抽象化させ、他の行動の改善も促すことができることを指します。
身近にある概念化の例で言えば、ことわざや格言などがそれに当たります。
概念化というと難しく聞こえてしまうかもしれませんが、1つの経験から1つの学びを得るのではなく、今回の学びを他にも活かすとしたらどのようなポイントがあるか、を考える考え方です。
こうやったら上手くいく。ということは、これを他の仕事で応用すると・・・とか
ここでミスが発生しているということは、他の似たような工程でも同じようなことが起きているに違いない・・・などです。
こういうことができるようになってくると
自分が経験しなくとも、他人の経験や失敗からでも自分の学びに変えていくこともできるようになります。
そうすると、1つのミスを全員で教材代わりにして学びを深められるので個人の学習だけでなく組織学習が進みます。
こういう組織になっていくと、上司が一人一人に教えなくとも、全員で効率よく学びを深めることができるようになります。
実践とは
いよいよ最後は、実践です。
得た経験をどれだけ深く内省し、概念化したところで行動が今までと何も変わらなければ意味がありません。
その社員はまた同じミスをすることになるでしょう。学びを具体的な次の行動にまで落とし込み、実践することでこそ意味があります。
という経験をあたながしたとしましょう。
さて、この経験を経験学習サイクルを活用して振り返ってみてください。
もしご自身だったらという観点で振り返ってみてください。
さて、どうでしたか?なかなか、回答するのも難しかったかもしれませんね。
それでは解説です。
例えばこの問題を「道が混んでいる可能性もあるので、いつもより10分早く家を出ることにする」という振り返りと次回の実践を考えたとしましょう。もちろんそれも、遅刻を改善するという観点で言えば正解、なのですが経験学習サイクルの肝である「概念化」を活用して考えると少し変わります。
あくまで想像ですが、この方はちょっと道が混んでいただけで遅刻してしまうということは、毎朝ギリギリの時間に家を出ていることが想像できます。そういう方は普段の仕事でもギリギリに物事を進めたり、期限ギリギリまで着手しない癖がある人かもしれません。
もしその部分まで内省で振り返ることができたとしたら、「私は他にも期限ギリギリに行動する癖がある、そのためすべての期限を前倒ししで行動するようにする」というようにギリギリに動くという行動癖が原因で遅刻したという学びを抽出する(概念化する)ことができます。
このように1つの経験から、その他にも似たような現象は起きていないか?を振り返ってみることが重要です。
最後に
失敗経験を気をつけないとな、ミスしちゃったなー、これからは気をつけよう。
で終わらせず、他に学べることはないか?を考えてみましょう。
私も昔、上司からたくさんの薫陶をいただいてきましたが、これまでで最も印象に残った薫陶は風邪で休んだ翌日に振り返りの甘さを指摘された経験です。
風邪で会社を1日お休みした翌日、上司から「大丈夫?」ではなく「何で風邪引いたの?原因は?」と言われたことがあります。
私が原因を答えられないでいると「原因がわからないということは、明日も風邪で休む可能性があるってこと?」と大変お厳しい御言葉が、、、。
流石に俺も、病み上がりで出社した社員を詰めたことはないよ笑
当時の上司が私に言いたかったことは恐らく風邪には前触れがあり、少しでもその予感がする時にはどのような対策を打ったのか、あるいは今後打つのかを学ばせようと質問をしてくださったのだと思います。
皆さんも上司として日々、部下の育成に悩まれているところはあると思いますが、私も本ブログを通して皆様の人材育成・定着・採用などにお役に立てられたら嬉しいです。
また、遊びに来てください!!